制作実績

パンフレット制作実績

一般財団法人神山財団

“両A面”仕様の記念パンフレットのデザイン

財団10周年を飾るにふさわしい、高級感のある記念パンフレット

この冊子の大きなテーマは「出会い」。神山財団がこれまで行ってきた活動や冊子が制作される背景を踏まえると、このうえないテーマだといえます。制作のきっかけは、神山財団が設立10周年を迎えたことでした。神山財団は設立以来、「海外留学奨金プログラム」と「芸術奨学金プログラム」を実施しており、それぞれの活動を振り返るという意味で、記念誌ともいえるパンフレットの制作が決まったのです。配布対象は10周年記念パーティーの参加者のみ。つまり、このパンフレットは財団の関係者や奨学生の再会を演出するためのツールになるわけです。それにふさわしい高級感を出したかったので、表紙の印字は箔押しに。同じ理由で、紙は厚くて風合いのある「い織り スモークホワイト」を。特色印刷だったので色味の再現が難しく、印刷立ち合い時に何度もチェックを重ねました。そのかいあって、神山財団のご担当者も満足のいく、厳かで深みのある色味に仕上がっています。

別々の道を歩んできた奨学生が誌面で「出会う」構成に

多くの経済人を輩出してきた「海外留学奨金プログラム」と、アーティストを支援してきた「芸術奨学金プログラム」。我が道を進んでいる奨学生たちこそ、プログラムの成果そのものであると考え、誌面上で彼らの活躍や現状を取り上げることになりました。しかし、それぞれのプログラムを一緒くたに語れるものではありません。なぜなら、プログラムの方向性やそれを利用する奨学生のタイプなどが異なるからです。そこで、ゲットアップアンドデザインは、表紙・裏表紙どちらからも読み進められる“両A面”仕様のパンフレットを提案。左開きでは「海外留学奨金プログラム」、右開きでは「芸術奨学金プログラム」といった具合に各プログラムを棲み分けて、彼らのストーリーにより没入できる構成としました。さらに、冊子の中間に各プログラムの代表者による座談会コーナーを配置。別々の道を歩んできた奨学生が紙面上で「出会う」仕掛けを取り入れました。そのほか、全体的に遊び心に満ちたデザインとなっており、奨学生の声を集めたアンケートコーナーでは文字の級数や書体に変化をつけて、にぎやかな誌面に。奨学生一覧もただ氏名を列挙するのではなく、それぞれの現状を表現したキャッチコピーを付けています。